国の借金1000兆円という嘘

日本の政策
日本の政策現代貨幣理論

皆さんテレビでこのような報道を聞いたことはないでしょうか?

国の借金は1000兆円!国民一人当たり約800万円の借金があるということだ!!

今回のコロナ禍により2020年2月時点では1200兆円を超えてしまいました。
このような報道を耳にするとコロナ増税もしかたないのかなー・・・と思った方もいるかと思います。

実は、この内容は増税の為の財務省の印象操作でしかありません。
国の借金1000兆円は嘘なんです!
今回はこの事について解説していきたいと思います。

まずは下図を見てください。


資産
30年末残高前年末比負債30年末残高前年末比
直接投資181,7046,563直接投資30,7111,785
証券投資450,844▲12,752証券投資351,269▲25,451
金融派生商品32,166▲1,714金融派生商品30,723▲3,248
その他投資213,04814,707その他投資263,77819,334
外貨準備140,276▲2,130
資産合計1,018,0384,674負債合計676,482▲7,580
純資産合計341,55612,254
(単位10億円) 財務省ホームページより 令和元年5月

この図は日本国の対外資産、対外負債、対外純資産の表になります。
日本国は341兆円の対外純資産を持っています。
この金額は世界第一位です!そう、日本は世界一のお金持ち国家なんです!

借金1000兆円

あれ?借金1000兆円は?と思った方もいるかと思います。
あれは日本政府が借りている借金になります。
そう、国の借金ではなく、日本政府の借金なのです。

では、政府の借金1000兆円はどこから借りているのかというと。

92.7%が国内から借りています。

さらに48%が日本銀行が所有してますよね?
日本銀行は日本政府の子会社です(株式の55%を所有しています。)
親会社と子会社の資金の貸し借りは連結決済で相殺されますので約半分の借金は返済不要となります。

残りの半分は国内の金融機関になります。
つまり、ほぼ全ての国債は日本国内で処理されています。

簡単にいうと家庭でお父さんがお母さんからお金を借りているようなものです。
個人ではお父さんの赤字、お母さんの黒字ですが、家庭全体で考えれば±0ですよね?

資本主義とは企業がお金を借りて、投資をすることで成長します。
日本もバブル崩壊までは、企業はお金を借り、投資をしていました。
しかし、バブル崩壊後、企業は投資をせず、貯金または借金返済をしているのです。
借金返済をしても、モノやサービスは何も購入していないので、他の誰かの所得は増える事はありません。それでは経済が循環しません。
なのでバブル崩壊後は政府が負債を増やし、支出を増やし、カバーしているという現状になります。

上記の図は日本国家全体のバランスシートになります。
マスコミが問題視する「借金1000兆円ある!」というのは、
貸方(負債)の赤色の箇所のことを言っています。
政府がお金を借りているという事は、誰かがお金を貸しているという事です。
それは、貸方(資産)緑の日本銀行と、グレーの金融機関になります

銀行預金は貸方(負債)のグレーの部分になります。
銀行預金は銀行にとって負債。私たちにとっては資産 貸方(資産)のオレンジの非金融法人企業と、青の家計の部分となります。
このように資産と負債は必ずお金の貸し借りの関係になります。
左側の借方(資産)と右側の貸方(負債)の金額はイコールとなります。
誰かの資産は誰かの負債、誰かの負債は誰かの資産なのです

まとめ


国の借金1000兆円は嘘になります。
正確には政府の借金が1000兆円なのです。
そしてこの世は誰かがお金を借りない限りお金は生まれません
政府の借金1000兆円が返済し終わると、国民の資産が1000兆円減少することと同じなのです。

このコロナ禍により増税が噂されていますが、
メディアのデマ、煽り報道に騙される事なく正しい知識を身につけていきましょう!