『プライマリーバランス黒字目標』が日本を貧困へと加速させる理由

日本の政策
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日本政府が2021年の骨太の方針として『プライマリーバランス黒字化目標』を掲げています。
しかしこの方針は私達にとって喜ばしい方針ではなく、日本を貧困へと導く方針となっています。
経済財政運営と改革の基本方針2021
骨太方針とはこの一年の政府の目指す指針になります。

今回はなぜプライマリーバランス黒字化目標が日本を貧困へと導くのかを解説していきます。

プライマリーバランス黒字化目標とは?

プライマリーバランスとは基礎的財政収支といい、税収などの歳入と社会保障などの歳出を差し引いた金額のバランスになります。その黒字化目標なので税収などの収入よりも支出を少なくしましょうという目標のことです。

下図は2021年度予算案ですが、歳入の40%の公債金が税収では足りない部分で国債発行により賄われている部分になります。

このことでよく言われる事は「家計の財布と一緒と考えてください。毎月、毎年の収入より支出の方が多い家計はどうなりますか?家計は破綻しますよね?」とメディアも財務省も説明しています。

近年税収はほぼ横ばいにもかかわらず、歳出は年々増加しており基礎的財政収支が悪化していており、この歳入と歳出の差をワニの口が広がると表現しています。

一見正しいことのように思われますが実はそうではないのです。

なぜプライマリーバランス黒字化目標が日本の貧困へ導くのか?

世の中の経済の五原則そして下記の5つがあります。

1.生産、支出、所得の三つは必ずイコールになる
2.お金は、モノやサービスの購入に使っても消えない
3.誰かの所得は、誰かが支出しなければ生まれない
4.誰かがお金を借りたとき、必ず誰かがお金を貸している
5.この世に負債だけを増やせる存在はいない

政府が赤字を増やさなければ、他が赤字を増やさないと民間は黒字になりません。
必然と民間の黒字が減少してしまいます。(海外とは輸出入なので簡単に増やす事は困難)

下図は日本国家全体のバランスシートですが資産と負債の額は同額になています。
右側の赤色の部分政府の借金が1400兆円の負債があるおがげで民間の資産は1400兆円の資産があるのです。

昨年の10万円の特別定額給付金では私たちの預金は一人当たり10万円増加しました。10万円×1億2000万人=12兆円の借金を政府がしたおかげで預金が増えたのです。
日本国家としては12兆円の負債が増え、12兆円の資産が増加したのです。

さらにプライマリーバランス黒字化目標があると税収以上の予算を使うことができません。
すると一方の予算を増額すると他の予算を減額するしかありません。そのような事では各方面に満足な予算が確保されなくなってしまいます。日本のデフレは脱却できません。

この世は誰かが借金をしないとお金は増えません。デフレの日本では個人や企業は積極的にお金を借りません。そうであれば国が借金をするしかないのです。政府が借金をし、需要を作る必要があるのです。

今の日本がもう一度豊かになる為に

今の日本に必要なのは国民の所得を増やし、個人消費を増やすことになります。
現在の日本のGDPは約550兆円で、その6割を占めるのが個人消費です。

GDPとは消費された金額の合計金額です。生産、支出、所得の三つは必ずイコールになります。
国民経済について
GDPが増加しない為所得が増加しないのです。さらに増税や社会保険料の負担が年々増加し、日本の実質賃金は年々減少しています。

このような現状で個人消費が増加するはずがありません。個人消費が伸びないので税収が伸びないの悪循環になっているのです。

政府が国債を発行し、民間の需要を作り、実質賃金を上昇させないといけません。
そもそも日本には財政的な制約は存在しません。
日本の財政破綻はありえない

まとめ

誰かの資産は誰かの負債。プライマリーバランス黒字化目標とは、政府黒字化=民間の赤字化目標なのです
この世は誰かが借金をしないとお金は増えません。デフレの日本では個人や企業は積極的にお金を借りません。そうであれば国が借金をするしかないのです。

増税の為に財務省は政治家にご説明に行き、メディアを使用し間違った情報を拡散してきます。
そうして増税を繰り返し、どんどん国民は貧困化し貧しくなっていく。この悪い流れを断ち切らなければいけません。

この秋の衆議院宣選挙では消費税減税が焦点になっています。減税=実質賃金の増加ですので大きな意味があるのです。
このような事を理解して頂き、秋の衆議院選挙で皆さん投票に行って頂きたいと思います。