この記事はふるさと納税はお得だから皆さんやりましょう!の記事ではありません
ふるさと納税という制度の報道されない事を紹介しています。
ふるさと納税とはそもそもどんな制度
まずはふるさと納税とはどんな制度なのか?
都道府県、市町村への「寄付」です。
寄付金額のうち、自己負担額の2000円を除いた全額が所得税、及び住民税から控除の対象になります。
今やCMでも放送されていて、寄付をすれば、お肉やお魚など美味しいものがもらえる。ざっくり言うとそういう制度です。
同じ税金を納めながら返礼品がもらえる為にお得だ。と言う事ですでに行っている方も多いと思います。
認知度は非常に高く、受け入れ額は年々増加しています。
一見お得に見えるふるさと納税ですが、この制度には深い闇があります。
今回はその闇について解説していきます。
ふるさと納税の実態
ふるさと納税により税金が控除されたということは、本来納めるはずだった、現在住んでいる自治体に納める税金が減少していることになります。どこかが増えると言う事は、どこかが減っている事になるのです。税収の奪い合いになります。
これにより苦労しているのは大都市、特に東京23区になります。
例えば世田谷区にはお金もちがたくさんいて、その方々がふるさと納税で寄付を行うと金額も高額になり、その分、本来納めるはずだった区の税収も減少しています。
住民税は地方自治体にとって重要な財源になります。
さらにもう一つ問題点があります。
赤枠の受け入れ額に占める費用の割合ですが、全てを合算すると46、7%と約半分が経費として掛かっています。
このポータルサイトや広告代理店には外資も存在しています。
本来、納められる税金が外国へもっていかれてしまします。
税収の減っている自治体は財政が苦しくなり、寄付を受けた自治体も半分が経費になり税収が思いのほか増えず、納税者も住んでいる自治体の税収が減少しているので住民サービスの満足に受けることができない。
いったい誰が得をする制度なんでしょうか?
得をしているのは地方自治体ではなく、ふるさと納税ビジネスをしている事業者になるのです。
自治体は税収の減額分を補う為に、住民サービス向上とは別に税収以外でいかに儲けるかに注力することになるのです。行政は利益を上げる事業体ではありません、住民サービス向上が仕事です。
政府も地方交付税として地方へ予算を手当ができるのに、限られた税収の中で奪い合いをさせ、何もしない。
何故、政府は地方交付税を増やさないのか?それは税は財源だと勘違いしているから、そして緊縮財政、プライマリーバランス黒字化目標の為に地方交付税を減らしてきたのです。
日本は財政破綻しません。詳しくはこちらをご覧ください
日本の財政破綻はあり得ない
国の借金1000兆円という嘘
この誤った考えを改めようとせず、税収の奪い合いをさせているのです。
ふるさと納税は地方の活性化の為という意見もありますが、本当の地方活性化はインフラの整備だと思います。例えば高速道路を片側2車線にする、新幹線を伸ばす、街灯を整備するなどを行う事が本当の地方活性化のためだと思います。
こういう事へはお金を使わず、更には税収の奪い合いをさせるふるさと納税、こんなことで私たちの生活は向上していくのでしょうか?
政府はお金を出したくない、だから「自助だ、自分たちでなんとかしろ」と言っているのです。
まとめ
ふるさと納税の寄付により、自治体の税収は減少し、広告代理店やポータルサイトなどの企業が儲かっています。さらにはその企業が外資であることもあります。
自治体は税収が減ったことで住民サービスを行うことが困難になってしまいます。
政府は地方交付税により自治体へお金を配ることができますが、それを行わず、自助という形で責任放棄をしています。
税は財源ではありません、そして日本の財政破綻もしません。
ふるさと納税を今すぐ辞めろ!とは言いませんが、寄付をすることによって起こる弊害を皆さんに共有できたらと思います。