国民のほとんどが勘違いしている! 〜税は財源ではない〜

現代貨幣理論
現代貨幣理論

税金とは?

皆さん税金とはなんだと考えていますか?

『社会保障などの財源の為になっている』と考えている方も多いのではないでしょうか?

実はそれは間違っているのです。
今回は税について説明していきたいと思います。

家計の財布と国の財政は全く違う

国は通貨を発行することができます。しかし、家計はできません。
家計の財布と国の財布を一緒に考えてはいけないのです。

私たち家計はお金を稼いだり、借りたりしてお金を集め、そして支出をします。
国は先に支出をして、後から徴税をしているのです。つまり、税収がなくても支出ができるのです

事実、昨年2020年の確定申告をするのは2021年になってからです。
つまり、2020年の徴税額は2021年に決定し、納税されているのです。

税収はただの結果であるのです。
『税収がないから政策ができない』という訳にはならないのです。

税は財源ではないのです

なぜ国は先に支出ができるのか?
それは通貨発行権を持っている為、通貨を自ら発行できる為です。

税金は何の為にあるのか?

『税は財源ではない』のであれば、無税国家でも問題ないのでしょうか?

そうではありません

では、税金は何の為に徴税しているのか?
理由はいくつかあります

・市場に出回るお金の量を調整する役目、すなわちインフレ調整
景気が良い時には多く徴税し、景気が悪い時には少なく徴税しインフレをコントロールする役割があります。

・所得が大きい人から多く徴税し、所得の少ない人へ配分する所得再分配の役割
これは所得の格差を小さくし、国内の治安の正常化、教育、医療を国民が満足に受けることができるようにする為など、まだまだたくさんの理由があります。

・政策の後押しの役割
タバコは健康に悪影響があるからタバコ税をかけ購入しづらくする、環境問題の為、二酸化炭素を排出が多い企業にかける、などの役割もあります。

税は政策調整の手段なのです。

税収を上げる為に◯◯する…ではなく、〇〇した結果税収がこれだけ集まったが、正しいのです。
『財源がないから政策ができない』ではないのです。

予算は予算、税収は税収と分けて考えていただきたいと思います。

財源は何なのか?

需要と供給のバランス、インフレ率なのです。

図の右側の状態であれば供給能力需要よりも大きいので支出できますが、左側の状態であれば供給能力需要なので供給よりも需要が拡大してしまうので支出ができなくなります。

日本では日銀が日本円を作ることができます。(通貨発行権)
政府は財政的な制約はなく支出をすることができるのです。
制約は需要>供給によるインフレ率なのです。

にもかかわらず、財源は税収だからと、間違った考えをしてしまっているが為に、税収が足りないから公務員を減らす、公共投資を減らされる、コロナ禍で生活困窮者へお金が配られない…等さまざまな政策へとなってしまっているのです。

その結果、供給能力が低下していき、日本の国力が低下してしまっている現実なのです。

財源はインフレ率なのです。

これをいうと「国の借金が〜」「将来世代へツケを〜」と反論する方がいますがそれもな違っています。
国の借金1000兆円の嘘
日本の財政破綻はあり得ない
こちらで説明していますので参照して下さい。

まとめ

『税は財源ではない』のです。
メディアや政治家が言う税収が足りないは間違っているのです。

今のコロナ禍の歳出の増加分を国民連帯税という増税をして徴収しようとしています。
税は財源ではないのにこのような増税は必要ありません。
増税をすると、所得が減少し、消費が抑制され、売り上げが減少してますますデフレ化が深刻化します。

今回のコロナ禍においての協力金の支払いも金額は少なく、かつ支給対象者を絞って少しでもお金を出さないようにしています。結果、協力金の支払いが遅れているのが現実です。

給付金の支給遅れも、今まで「公務員は多い、税金の無駄遣いだ!」と言い、公務員の数を減らしてきたから非常時での人手が足りない状態なのです。

コロナの重症者病床者数が増えないのも、コロナ病床にすると収益が悪化する為、各病院は病床を増加させることができません。国がお金を出して損失額を補填すれば問題は解決できます。

非常時に必要な量は平時では過剰になります。人員、物、病院、自然災害を防ぐ為のダムや防波堤など、今まで無駄だと言って全て減らしてきた結果がコロナにより、露呈しました。

全て税が財源だという間違いが生んだ結果なのです。

皆さんは正しい税を理解し、未来を変えていきましょう。